
木質バイオマスの有効利用
株式会社ウッドプラスチックテクノロジーは、木質バイオマスとプラスチックの複合材料「ウッドプラスチック」で、建設業、物流業で使用される資材を製造するメーカーです。東京大学で開発されたウッドプラスチックの製造技術を事業化するため設立されたベンチャー企業であり、環境にやさしい素材として注目されています。
原材料の木質バイオマス資源は、製材工場から発生する副産物の木質繊維です。当社の鳥取工場、岡山工場は、製材業の盛んな中国山地地域に立地し、近隣の製材工場の副産物を有効利用しています。
木質バイオマスとプラスチックを混合溶融機で攪拌することで摩擦熱を発生させ、摩擦熱でプラスチックを溶かし木質バイオマスを一体化した「ウッドプラスチック」が生成されます。この材料を大型プレス機(加圧力3000トン級)で成形して養生用敷き板や物流用パレットを製造しています。
ウッドプラスチックの特徴
ウッドプラスチックは、木質バイオマスとプラスチックの複合材料(コンパウンド)であり、配合割合を変えることで様々な物性が得られます。
木質バイオマスは、カーボンニュートラルな材料であり、多く配合するほど環境負荷を低減できます。また、木質バイオマスの繊維補強効果により、プラスチック単体よりも、曲げ強度、曲げ剛性を高めることができます。また、温度変化に対する膨張収縮も、プラスチックよりも小さくなり、耐熱性も向上します。
この特徴を生かして、物流用パレットを製品化しています。
また、ウッドプラスチックは、木質繊維の空隙にプラスチックが密に充填され水が入り込む空隙がないことと、疎水性のプラスチックが親水性のセルロースを包含するカプセル効果により、雨程度の水に対しては、ほとんど吸水をしません。
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例) 物性試験、環境負荷物質含有量試験、溶出試験、 カビ抵抗性試験、 騒音試験
二酸化炭素排出量の削減
木質バイオマスの有効利用のみではなく、プラスチックについても、再生プラスチックを使用し、ペットボトルキャップのリサイクルや森林保護への取り組みも行うなど、エコに配慮した活動を行っています。製品自体も、軽量な製品であり、二酸化炭素排出量削減効果の高い製品であり、 2030年の温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成に向け、coolchoice の活動に賛同し、製品の普及に努めております。
【参考資料】
ウッドプラスチックパレットのLCI分析 Life Cycle Inventory Analysis of Wood Plastic Pallet
日本LCA学会研究発表会講演要旨集 2010(0), 100-100, 2010 日本LCA学会
資源の有効利用
株式会社ウッドプラスチックテクノロジーは、プラスチックやバイオマスといった未利用の資源を有効利用しています。
当社の「ウッドプラスチック」は、バイオマスを利用することで化石資源の使用量を削減した環境にやさしい素材として注目されています。
バイオマスについては、製材工場副産物の他、籾殻の利用にも取り組んでいます。籾殻は、熱利用と籾殻由来シリカの利用の組み合わせにより事業化しております。
また、プラスチックについても、従来燃やすしかなかったようなマテリアル利用されていなかったプラスチックの活用にも取り組んでおります。
バイオマス、プラスチックをはじめ、資源の有効利用、リサイクルについて研究開発、事業化を推進しております。
ご相談されたい資源がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡ください。